アトピー性皮膚炎の正体は

原因と治療法を専門医の著書より抜粋

アトピー性皮膚炎の原因と治療

アトピーっ子赤ちゃんの
名医はおかあさん

アトピー性皮膚炎の原因と治療法まとめ

アトピー性皮膚炎に関しての書籍を読むと、原因や治療法は様々です。
どんな治療法にも「なぜそうするか」という理由があります。
どんな理由で治療法があるのかを簡単にまとめてみました。

栄養不足が原因
医学博士 篠原 佳年の原因と治療法

膠原病及びアトピー性皮膚炎を中心に治療を行っている医療法人わいわいクリニック理事長である篠原佳年博士は、アレルゲンばっかり気にしている医者と患者に対してアトピーの原因はもっと他にあると力説する。
アトピーはアレルギー性疾患の一つであるが、体の免疫反応の病気で体のなかが問題だと言っています。

篠原博士は、アレルゲンを除去するあまりアトピー性皮膚炎の人はタンパク質が飢餓状態になっているといいます。
また、赤ちゃんのアトピーに関しては胎内にいた頃の母親の栄養状態も関係があるとし、出産後に関しては離乳食の時期が早いと警告されています。

篠原博士の治療法は、分子栄養学を織り込んだ画期的な治療方法だと思います。
血液検査で栄養状態を把握し、体に足りない栄養素を毎日補充すると言うものです。
三ヶ月ほど様子を見るとかゆみが薄らいできれいな皮膚に再生されることを証明されています。

参考文献
篠原佳年(2003)『ここまできた!アトピー最新医療』知玄舎 179P

油が原因
医学博士 永田良隆の原因と治療法

日本アレルギー学会、日本小児科学会、日本東洋医学会の各専門医としてご活躍されている永田博士の著書「油を断てばアトピーは治る」では、植物油が原因だと力説されている。
著書の「はじめに」では、「皮膚の”自分で治る力”は強力です。大人のアトピーの場合、およそ14日間で新しい皮膚に生まれ変わってきます。乳児ではもっと短く・・」とあり、1万人の実証から3ヶ月あれば、どんな重症アトピーの皮膚も生まれかわる」と力強く訴えております。

その治療のはじめとして、「食事を変える」です。
アトピー性皮膚炎の悪化を断つために、「炎症の元の燃料」を断つこと。すると、かゆみがとまると言っています。
次は「消化活動」として、「火を消すための水にあたるのが外用薬」だそうです。
外用薬には、ステロイド系と非ステロイド系があることや事細かく説明されております。
読んでも、なるほどとうなずける内容であり1万人の患者を治癒させた経験が現れています。

最後の章では、「治る過程で起こること、あらゆる心配事にお答えします」とあり私自身、セラピストとしてアトピー性皮膚炎の治癒過程の参考にさせていただきました。
詳しくは、永田博士の著書をお読みください。

参考文献
永田良隆(2014)『油を断てばアトピーはここまで治る』三笠書房 205P

口呼吸が原因
医学博士 西原克成の原因と治療法

西原博士の著書「最新免疫学からの大発見! アレルギー体質は口呼吸が原因だった」では、鼻呼吸だと細菌やウィルス・ホコリ・花粉などは、鼻の繊毛粘液(鼻汁)によって体外に運び出される。
運び出されなかった、ばい菌類は第二の防衛ライン扁桃腺の免疫物質によって一網打尽にされほぼ100%消化されると言う。

では口呼吸はどうかと言うと、鼻の繊毛粘液(鼻汁)でばい菌類を体外に出すことがないので扁桃腺が細菌やウィルス・ホコリ・花粉などの温床となる。扁桃腺は第二の防衛ラインとして一生懸命にばい菌類を消化しようと活動し続けなければならない。
その結果、防衛ラインとしての扁桃腺が機能低下を起こし免疫システムがダメになってしまう。

西原博士は、著書の中で「自分で簡単にできる根本療法」を紹介している
1·正しい鼻呼吸を身に付ける
2·横隔膜呼吸で体のすみずみまで酸素を送る
3·片噛みグセを直すガム療法
4·一口30回、左右均等に噛む
5·ふわふわ枕で仰向け寝
6·骨を休めるための睡眠
7·冷たい物で腸を冷やさない
アトピー性皮膚炎の治療として、体の免疫機能を低下させない生活習慣を見直し体の免疫機能が回復することでアレルギー疾患・免疫病が治っていくという内容です。

参考文献
西原克成(2009)『アレルギー体質は口呼吸が原因だった』青春出版社 193P

育て方が原因
久徳クリニック院長 久徳重盛の原因と治療

大正13年名古屋生まれの久徳重盛院長の専門は、重症ぜんそく・アトピー性皮膚炎・心身症・育児学である。
1950年頃より「病める文明環境」による人間崩壊現象に気付き文明病を治す医学が必要であるとし、文明が進むと「なぜ人間の生物的な健全さがこわれ、いろいろな現象が現れたり病気が現れたりするのか」という医学の研究をはじめた素晴らしい人です。
久徳重盛院長はこれを「人間形成医学」と言っておられます。
具体的には、「人の親にどのような育児上の欠点があった場合、登校拒否になるような人間形成がなされてしまうのだろうか」
「そのような子を治すためにはどうすればよいのか」
「子供が生まれてから三歳頃までの育て方に問題があって、それとアトピー体質とが重なると、なぜアトピー性皮膚炎や気管支ぜんそくになってしまうのか」
「重症なアトピー性皮膚炎や気管支ぜんそくになってしまった場合、体質についてはどのような治療をし、さらに、親のしつけなど家庭環境をかえて、どのような総合的な根本療法を行えば、根治させうるのか」
「いまの日本のように子育てのむずかしくなってしまった社会で、思い通り心身ともに健全で、子は宝といえる大人に育てるには、親はどのような点に注意すればよいのか」などです。

久徳重盛院長は著書の中で、「病気でもないのにミルクを飲みたがらないミルク嫌いの子、朝礼で立っているだけで倒れてしまう子、親が離婚したのをきっかけにして、手足が動かなくなる子、保育園に入った時からぜんそくになったり、ぜんそくまで行かなくても、春や秋、夜寝てから咳がでるが日中はケロリとしている冬カゼ、夏カゼではない「変なカゼ」などを「体質性の咳」と言っております。

要するに、環境の変化や心の変化が病気と似た症状を現す場合があると言うのです。(本当の病気ではない)

アトピー、喘息を「人間病」と考えた場合の治療法の一つは、「心を整理する」と言っております。
具体的な心の整理方法は、著書を読んで頂きたいと思います。
久徳クリニックの久徳クリニックホームページを見た方がわかり易いかもしれません。

参考文献
久徳重盛(1993)『母原病の陰に父原病あり』大和出版 205P

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